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「ブルース&ソウル・レコーズ」という雑誌を御存じだろうか。 レコード・コレクターズと同じ判型で、内容をひたすらブラック系ミュージックに絞ったマニアックな専門誌だ。 この雑誌の 2016年 12 月号は、ビートルズ・ファンは要注目の号にも関わらず、まったく話題になっていないので書かせていただこう。 表紙を見てわかるとおり「特集 ビートルズとブラック・ミュージック」である。 「ビートルズの重要ルーツ解析」を、ブラック・ミュージックのマニア誌でやるというのだから食欲をそそられるではないか。 しかも付録としてCDまで付いている。 タイトルは「AND WE LOVE THEM - COVERS OF THE BEATLESSONGS」。 黒人アーティストによるビートルズ・カヴァーのコンピレーション(全10曲)だ。 私はかなりのカヴァー・アルバムを集めている。 ビートルズのブートレグ・コレクションと同じ規模で所有しているといえばその数量をイメージできるかたもいらっしゃるだろう。 この本の付録CDには、そんな私でも初めて聴く曲がちらほらと入っているのは特筆すべきことだ。 そのうえ、この雑誌には、付録CDのためのジャケットやライナー・ノーツ、裏ジャケットまで本文ページに付いている。 本文の紙質はなかなか高級で厚手のため、自分で点線どおり切り取ってケースに入れれば、一見、市販のCDと見まごうばかりになるというわけだ。(下の写真参照。) (余談ながら「MOJO」や「Q」など海外のCD付ロック雑誌の本文にある「収録曲解説」も、読者が切り取ってライナーにできる仕様になることを望みたい。) 本文にはもちろん、特集テーマにふさわしい下記のような記事もある。 ★ピーター・バラカンが語るビートルズとブラック・ミュージック ★ビートルズ・カヴァー・コンピCD制作者、トニー・ラウンス(英エイス・レコード)インタヴュー ★乗り込んだのはロックン・ロール発射台─ビートルズに影響を与えたアーティストたち ★時代を築き上げた創造のキャッチボール─モータウン・レコードとビートルズ ★注視するほど見えてくるソウルズヴィルの影─スタックス・レコードとビートルズ ★天真爛漫にファンキー 五人目のビートルズ─ビリー・プレストン ★ビートルズ・カヴァー50選─本誌ライター10人が推薦する黒人シンガー/ミュージシャンによる独創的なカヴァー その他のページも「ブルース&ソウルが流れる店」「ライヴ情報」などいかにも専門誌だ。 つい、こういう雑誌のビートルズ版や英国60年代ロック版があればと思ってしまうが、それをイメージした瞬間、毎号いろんな特集をしていく(=ネタ切れにならず続けていく)のは至難の業であることがわかる。 この雑誌は今回が第132号というから、ネタ切れさせずに継続する力は立派なものだ。 こういう「好きな人が頑張って作っている」雑誌こそ、きちんといつまでも続いてほしい。 だからこそこの号は、我々ビートルズ・ファンが応援するには最適の号なのである。 (上の表紙画像をクリックすれば、この号の詳細が見られます。) 蛇足: 「ビートルズ・カヴァー・コンピCD制作者、トニー・ラウンス(英エイス・レコード)インタヴュー」「注視するほど見えてくるソウルズヴィルの影─スタックス・レコードとビートルズ」などが面白かったが、他の記事はいずれも基本事項がざっとまとめられているという感じで、勝手に期待していた『ごりごりのディープさ』があまり見受けられなかったのは意外だった。その理由は、執筆者がお題どおりの内容を掘り下げて書くには、与えられた文字数が少なすぎるためではなかろうか。どの執筆者もマニアックなことまで言及する字数がないため、削って削って、字数に合せて残った部分は、結局は最低限の一般論のみになっている観があるのだ。だからといってページ数を増やせば原価が高くなるため難しい問題であるのは承知のうえで「マニアックな雑誌は、思いっきりバットを振ってなんぼ」と伝えたい。ひとえにこの雑誌の存続を願っての老婆心まで。
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| 2016-11-28 21:00
| レヴュー
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